外傷整形外科医スイスの田舎へ短期留学する

整形外科医がスイスに1ヶ月間短期留学しています

12.4日目 TFNA抜釘+内果変形癒合

1.朝カンファ

あいかわらずドイツ語でよくわからないが、昨日の夜は緊急手術はなかったようだ。

とりあえず、8時になったのでOP場にいってみた

いつもと感じが違う、、、

そうだった木曜だけ9時からスタートなんだった

OPの表をみると、今日はTFNAの抜釘と変形癒合の手術である。

変形癒合の手術は入るように言われていたが、なんでTFNA抜去するのか興味があったのでそっちも参加してみた。

 

2.TFNA抜釘

70台

けっこう抜釘しているので、TFNAもいつも抜いてるのか聞いてみたが

さすがにそれは違うようだった

どうしても当たって痛むから抜いてくれ、と患者が言っていると

X線みても、もともと安定型の転子部骨折でラグスクリューエンドも1-2mmしかテレスコしていない。

あんまり関係ないんじゃないだろうか。

Michelitsche先生もそう思っているが、患者がめっちゃつよく希望するので仕方無しに抜釘するとのこと。

予想通り大変だった。

髄内釘が新しい骨に覆われてて、さわっても全然どこがエンドキャップか分からない

 

そしてこちらでは、基本透視を使わない。

全部抜けたら確認する必要ないっていうスタンスだから。

日本の整形外科医は

・透視でインプラントの場所がわかりやすい

・ハマったときにすぐ確認できる

・異物残ってないかちゃんと確認できる

ということで基本透視入れると思うんだけど、これは文化の違い

若いフェローの先生の助手だけでは手がたらず、スクラブしてくれと

なんとか無事に抜けました

きっと入れるより時間がかかったと思われます

 

3.昼食

今日も11.5フラン

スーパーでは野菜もくっそ高いので(イオンで100円くらいのカット野菜が400円くらい)、定食でかせぐ

今日は

よくわかんないキノコのみじんぎりがはいったご飯・大量のほうれん草のソテー・サーモンソテーのソースがけ

だった。

次の手術に途中でよばれたのでかきこんでいった。

タイ米ぽいので、米の食感はあまり好みじゃないが、定食としてはよくできていると思う。

 

4 .変形癒合

SAタイプのAnkle fracture

本人は捻挫だとおもって放置していたら、実は骨折で、前開きになるような形で内果が変形癒合してしまった症例

前内側ではいって、骨折部を新鮮化して、関節面をみながら整復

仮骨もできているので、単に割って前を圧迫するだけでは整復位がイマイチ

すこしずつ削っては整復し、透視をみて確認

しっかり透視をみて、関節のline、とくにmortise viewで距骨とのlineが外果-天蓋-内果にかけて全部パラレルになっているか確認していた。

最初内果の傾きがほんの数度だけあっていなかったのも、気に食わない、きっとローテーションがいまいちなんだと言ってしっかり格闘していた。

きれいな術中透視画像を残すのにも注力していて、大雑把な手術をするイメージがあったのが、この数日いい方向で印象が変わってきている