外傷整形外科医スイスの田舎へ短期留学する

整形外科医がスイスに1ヶ月間短期留学しています

64. 17日目(火曜日)大腿骨転子下骨折遷延癒合のリオペ

1. まだOff-season

午前はゆったり

 

2. 大腿骨転子下骨折のリオペ

先週の外来に来ていた症例である

johnclerk.hatenablog.com

リオペをChristianとPhilippと3人で

Sommer先生はオーストラリアの件で、TFNA系のラグと髄内釘の交わる部分の強度に疑問を持っているとのこと

そのため、入れ替えなしだと折損する可能性が高いから替えなさいと

Bossが左を向けと言ったら、われわれはみな左を向くしかない

でも、いつもBossの予言は当たるから入れ替えようと思うよ

きっと安心だね、と話をした

 

まず抜釘、特に破綻なし、ケーブルも一端をきってスルッとぬけた

骨折部を掻爬

外側から押し込んで外反させて、やや内側にエントリーをつくりつつ、ワンポイントでさらに外反方向に咬んだ状態でLFNを挿入

単純に短縮すると、かなり短くなる上に内反してしまう

内反だけは絶対だめだ!と3人で掛け声かけながらOP

近位をしっかり止めた

近位をしっかりとめてちゃんとしたAPのようであることを確認。

その状態で遠位の側面を見たときに、真ラテに入るホールが真円に見える状態でBrumenzaatsラインがきれいに見えたので回旋はまちがってないだろうと判断した

とはいえ小転子が飛んでるし、遷延癒合部分はdefectもあるので、近位がAPであるかもとっても難しいけどね。

Philippが手をおろして、牽引を外して遠位からたたいて、圧迫

だいぶdefectもなくなった

最終的にdefectにはDMBを置いてきた

とてもいいOPじゃないだろうか